塾講師の雑談④

大学入学共通テスト(第一日程)が終わり、受験生の皆さんと親御さんはいかがお過ごしでしょうか?

追試験(30日・31日)を受ける700名ちょっとの受験生は本番まで気を引き締めて臨まれることを願います。

本日、都内はみぞれに近い雪が降っており、受験生の皆さんは風邪などひかれてないでしょうか?

2次試験(個別学力検査)までのこり日数も少なくなってきましたので、本番までの1分1秒を無駄にせず取り組んでいってもらえれば幸いです。

 

中学受験組の皆さんは、志望校への出願も終わり最後の追い込みを行っている最中だと思います。

都内の中学受験の本番は2月1日になっている学校が多くありますが、2月1日から約1週間のうちにほとんどの学校が試験本番を迎えます。

大学受験と違い中学受験は一生に一度なので(当たり前ですがw)気負いすぎてケアレスミスが多くなりやすいので、できるだけ平常心でリラックスして臨まれるように、試験当日の親御さんの声掛けサポートが重要です。(お子さんの特性によってはむしろ声掛けしない方がいいこともあります)

声掛けを間違うと逆にプレッシャーを与えかねないので慎重に。

とあいさつはこの辺にして、今日は大手進学塾の入塾テストに関係する話をします。

(ちなみに本日は日程や試験内容等の話ではありません。そのような情報は各塾のHPをご覧くださいw)

昨年ニュースにもなりましたが、大手学習塾のテスト転売騒ぎがありました。

事件の詳細は、ネットオークションで手に入れた学習塾内で使用していた4教科のテストを複写(コピー)して転売していた事件です。

転売していた夫婦は著作権法違反で逮捕されましたが、5か月間で240万円の売り上げがあったそうです。

じつは、今でも転売等がなくなりませんが、ネット上では複写品ではなく原本なら大丈夫とか、まことしやかに書かれている記事も見受けられます。

あまり知らない方もおられるかもしれませんが、複写品の転売は完全アウトなのは皆さんご存じかと思われますが、テストでいえば主催者側、テキスト等であれば著作権者が転売禁止にしている場合、原本でもアウトです。(社会人なら当たり前に知っていることですが使用している子供たちは知らないでしょうから一応書きました)

なぜ、このような話をしたかと申しますと、親御さんから大手進学塾に転塾する前に入塾テストの過去問をメルカリで買っていいものか相談を受けたことが過去にありまして、サイトにとんだらけっこうな数、出品されててビックリしたということがありました。

現行法では転売出品した方は、著作権法違反で罰せられる危険性がありますが買う側が罰せられたという話は聞いたことがなく(もしかしたらあるのかも?)、買っても罰せられない可能性は高いですが、その親御さんには普通に入りたい塾で販売されているテキスト等を勧めました。

親御さんも必死なのはわかりますが、過去問が手に入らなくてもどういう傾向の問題かという情報は手に入るはずなので、対策は十分にできることをとりあえず伝えました。

ちなみに、無償で知り合いから譲り受けるのはなんの問題もありません。

私的複写・私的利用は著作権法に抵触しませんので、ご安心を。(人脈は大事ですな)

とここまでは入塾するまでの話でしたが、入塾後の話しも少し。

大手進学塾の場合、ほとんど入塾テストの成績でクラス分けされ(入塾テストに落ちる場合も割とあります)、入塾後も定期試験でクラスの移動が盛んにおこなわれます。

競争は入塾時点ですでに始まっているわけですが、大体新4年生(3年生の11月試験組)から入塾者が多くなりその後3年間もそのような環境に子供たちがおかれることになります。

これは、メリットでいうと周りの環境(同じクラスの生徒など)に引っ張られて学習環境も自宅学習のモチベーションもよくなる可能性がありますが、デメリットでいえば成績が伸びないことで自己肯定感が下がり続けることもあります。

塾によって方針も違っていますのでどの塾がご自分のお子さんにとって良いか、塾情報をリサーチして考えることをおすすめします。なぜなら、ほとんどの親御さんの場合、進学実績だけみて(他の要素もみている方もおられますが入塾の動機の1位は必然的に実績になりますよね。これはしょうがないといえばしょうがないか、、)決めているからです。

と、塾講師でありながらこういう流れは子供たちに対してほんとに教育といえるものなのかと自問自答する日々を送っていますが、中高一貫校から東大・早慶または医学部に進学する割合が高いのは現実でして、就職時にアメリカのように学部生時代の成績(GPA)

が比較されることも日本ではあまりなく、どこの大学(偏差値)に入ったかという入学時点での学歴フィルターでみられることも一時期よりも少なくはなったとはいえ未だに企業の人事担当はそういうところが入口だという考えの方もおられるとか。(少しフォローするとあくまで学歴は入口であってきちんと採用する際にその個人の人間性や能力をみている人事担当の方のほうが多いとは聞きます)

まー総合して考えますとなんだか日本の教育制度にもやもやしつつも、子供と接する時間は止まることのない現在進行形なので、この子の力になると信じて明日からも講師業に尽力しようと思います。

 

また、愚痴のような記事になってしまい申し訳ありませんでした。

受験期が過ぎたころには、ゆっくり書籍紹介などの記事も書いていこうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。ではまた^^