塾講師が紹介する小学生におすすめの本(物語本)

 

塾講師が紹介する小学生におすすめの本(物語本)

今回は物語本の紹介です。有名なものをできるだけ紹介していきます。

(まあ有名な本を紹介するには理由があって、あまり読書をしないお子さんでも面白いキャラクターや分かりやすいストーリーで最後まで読んでくれる可能性が高いからです)

ではいきます。

 

長くつ下のピッピ

アストリッド・リンドグレーン著

三部作の一作目。ピッピは、赤毛でツインテールの三つ編みにした、そばかすだらけの女の子。船長だったお父さんが行方不明になってしまい、お母さんはすでに亡くなっているので、たった9歳で天涯孤独の身となった。ごたごた荘(お父さんが二人で住むために用意した別荘)で暮らしながら、近所に住むトミーとアンニカ兄妹と一緒にてんやわんやの楽しい日々を送っていた、、、

とあらすじはこの辺で終わりますが、この本は天涯孤独なピッピが何の悲壮感もなく過ごす日々が書かれています。続編も読むとけっこうとんでも展開で三部一緒に読むことをおすすめします。

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冒険者たち ガンバと15ひきの仲間

斎藤 惇夫 著

ある世代以上の方は「ガンバの冒険」というアニメでよく知っている物語だと思います。アニメ版では7匹でした。 

町ネズミのガンバとマンプクは、船乗りネズミによるパーティに飛び入り参加することとなる。そこへ傷ついたネズミの少年・忠太がノロイ率いるイタチ軍団に仲間を半殺しにされ、船乗りネズミたちに助けてほしいと頼む。

ノロイの恐ろしさを知らないガンバは、恐れることなく仲間たちとノロイがいる夢見が島へ向かう決意をした。その後、徐々にノロイの恐ろしさを知ることになるガンバ。しかし、決して引くことなく勇気をもって仲間たちを導いていくガンバ。その後、夢見が島でノロイ率いるイタチ軍団との全面対決となる、、、、

 

 あらすじは、こんな感じです。ちなみに私は子供のころにアニメ版を再放送でみて最近原作を読んだのですが、細かな違いがあって面白く感じました。

最初におもしろいなと思った違いはキャラクターについてです。アニメ版を最終話まで見ていたこともあり、アニメ版のこのキャラは原作版のこのキャラとこのキャラの特徴や性格が合わさっているんだと違いを楽しめました。ストーリーの違いもあり、原作版にある描写も文字だけなのでイマジネーションを掻き立てられるし、アニメ版は絵があることでキャラクターに感情移入しやすくて、幼い子供には話が入り易いです。どちらからでもいいので、両方観ることをおすすめします。

 

主人公たちが壁にぶち当たったり恐怖と対峙したりすることによって、正義や仲間や思いやり、また正しさや生死など人間の内面性について深く考えさせられる物語になっています。これが、当時1972年(原作)1975年(アニメ)に子供向け作品として世に出たことに少し驚きを隠せません。私は子供の時内容はよく理解できなかったですが、今でも強烈に記憶に残っています。今の子供向けの作品ではあまりみられない内容です。

興味のある方は是非^^。

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ガリバーの大ぼうけん (ポプラ世界名作童話)

ジョナサン スウィフト著

ガリバーが船に乗って世界中を旅する冒険物語です。この本では小人の国に行くお話で終わり巨人の国の話はエピローグで触れられていますが、ガリバー旅行記ではその後の巨人の国の話もしっかり書かれています。

個人的におもしろいと感じたところは、ガリバーが巨人の国にいき巨人と接するときに、小人の国にいたときのガリバーと巨人を重ね合わせた描写になっているところです。

なるほどこの本の教訓はそういうことかと理解したのは大人になってからでしたw。

もしご自分のお子さんが読まれる際には、お子さんに「この本って結局何が言いたいんだと思う?」って是非聞いてみてください。その時お子さんが的外れな答えをしてもいいのです。大事なのは自分で考えたという経験をすることなので。

私の経験上、子供時代に周りにそういう問いかけをしてくれる大人は居なかった(少なかった?)記憶があるのでうらやましい限りですw。

是非、親子でお楽しみください。

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エルマーのぼうけん

ルース・スタイルス・ガネット著

こちらも有名な本です。三部作の一作目の作品です。9歳の少年エルマーは、助けた野良猫からどうぶつ島に囚われている可哀想な竜の子供の話を聞いた。エルマーは様々な道具とアイデアを用いて猛獣達をごまかしながら竜を助けに向かうが、、、、

小学校低学年のとき一作目は読んだことがある人も多いかと思いますが、三部作だったんですね。この機会にお子さんにどうでしょう^^。

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シンドバッドの冒険 (アラビアン・ナイト)

斉藤 洋 著

航海の最中、一人島に残されてしまった、商人のシンドバッド。島にいたのは、巨大なロック鳥。さてどうなることか、シンドバッドの冒険が今始まる、、、 

とかなり短めのあらすじのあとでwこの作品に関しては作品の内容よりも出来た経緯が興味深かったので紹介します。かなり長いのでお付き合いできる方だけ読み進めてください。

こちらは、有名な本なのに子供のころ読んだ記憶のない作品でしたが、読んでみて小学校低学年の男の子ならシンドバッドに感情移入してドキドキワクワクしながら読むんじゃないかと思う作品でした。と感想はこの辺で。

この作品は後のアラビアンナイト(日本では千夜一夜物語とも呼ばれている)の第290夜から第315夜までにある船乗りシンドバードの物語を1875年に日本語翻訳されたものが日本語版のはじまりです。

ちなみに元のアラビア語で書かれたアラビアンナイトにはこの話はなく、(翻訳に使われたアラビア語の写本には282夜大体35話分までしかなかったため)フランスの東洋学者アントワーヌ・ガランがアラビアンナイトとは別の本シンドバード航海記をフランス語翻訳しその後、シンドバード航海記はアラビアンナイトの一部だという噂を聞き、1704年にアラビアンナイトをフランス語翻訳した際に加えられたという話のようです。つまりもともと別の本としてそれぞれ翻訳し以上のような噂をもとに一つの本として出版したということです。

その後ガランがフランス語翻訳した千一夜は当時のヨーロッパ中にブームとなり、わずか2年後にはイギリスで英語訳のアラビアンナイト・エンターテイメントと題名を変え世界中に広まることとなりました。

当時のヨーロッパの識字率や一般市民の経済力を考えると(当時の本は市民にとっては高価なもののため)読者層の多くは貴族が占めていたと考えられるのですが、実はそうでもないようなのです。

当時のメディアも手書きの物か活版印刷での印刷物しかないのでたった十数年で世界中(ヨーロッパ全土)に広まることは難しいことのように感じますが、イギリスではチャップブックという安い大衆本が出回っていたため大勢の一般市民が手に入れ読むことができすぐに広まったということです。

まあ、世界中に広まったもう1つの理由としてはルイ14世がカギのようです。

(こちらは間接的なそもそもの理由ですが)

というのも当時ガランはルイ14世に命じられてコンスタンティノープル(現,イスタンブール)に大使として赴き(この遠征は東洋文化を調べていたガランの学者としてのものではなく、カトリックだったルイ14世のプロテスタント勢に対抗する情報を集めるためという宗教上の理由での遠征だった)その後トルコ、小アジア、パレスチナ、メソポタミア、エジプト、ギリシア等を5年間にわたり調査をしたのですが、本来の遠征任務とは別に自分の研究も行っていたガランは遠征中に様々な写本に出会う中ついにアルフ・ライラ・ワ・ライラという題名の本を手に入れることになったのです。

そうそのアルフ・ライラ・ワ・ライラこそアラビアンナイトの写本です。つまり、ルイ14世に遠征を命じられてなかったら写本がガランの手に渡るのに時間がかかっていたか、ガランの手に入らなかった可能性があり、しかも当時本場の中東では決してメジャーな作品でもなくガランが翻訳したことで世界中に知られることになった経緯を考えると、ルイ14世がガランに遠征任務命令を出したことこそが結果的にアラビアンナイトが今世、世界中に語り継がれる物語となった間接的な理由になるのです。という個人的な意見ですw

そして、時系列でみると1690年代末にシンドバード航海記をフランス語翻訳しアルフ・ライラ・ワ・ライラの物語の一部という噂を聞き出版を保留、1701年にアルフ・ライラ・ワ・ライラの写本を手に入れ、1704年から1706年の間に全7巻を出版。

ガランが写本の続きがあるに違いないということで残りを探している間に、本屋の主人がガランが訳した別の物語と、別人がオスマン語の写本から訳した物語を一つにして1709年に第8巻として出版してしまったのです。今だと裁判沙汰になりそうw。

その後ガランは1717年までに480夜まで増やし、19世紀までに中東で聞いた話が様々な人によりどんどん取り入れられ現在の1001夜での出版となり、1875年に日本で英語版からの日本語翻訳された本が出来たという経緯があります。

まあ、そういう経緯も知った上で読むとまた違う趣の作品になります^^。

よかったらお子さんにまたご自分用にどうぞ。

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シャーロック・ホームズの冒険

アーサー・コナン・ドイル著

イギリスの名探偵シャーロック・ホームズが、助手のワトソン博士とともに推理で次々と難事件を解決していく物語。

言わずもがな超がつくほどの名作。ホームズシリーズで推理少年・推理少女になった小学生も少なからずいるはずw。魅力的なキャラクター、物語の展開もさることながらホームズの論理的思考もたどりながら読み進めていくうちに、自分だったらこう考えるとかこうするといった思考力強化を知らず知らずのうちに行っている作品です。

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ワンダー Wonder

R・J・パラシオ著

「ワンダー 君は太陽」というタイトルでアメリカ映画になったことで有名な作品。

作者のR・J・パラシオ氏がトリーチャーコリンズ症の子供に出会ったことがきっかけでこの本を作ったとのこと。

物語は、生まれつき顔に障害があり、ずっと自宅学習をしてきた少年オギーが、初めての学校で周りから変な目で見られ避けられながらも、家族や友達の支えで乗り越えて行く話。

オギーは宇宙飛行士になるのが夢。人目を怖がり宇宙飛行士のヘルメットをかぶって過ごしているのですが、初めて友達になったジャックと関わるようになって少しずつ学校になれていき心境にも変化が。この物語は、オギーが周りの偏見やひどい目にあったりと心が苦しくなる場面があるのですが、とにかくジャックをはじめにクラスメート仲間がいいやつすぎる^^。

オギーや周りの子供たちの成長をみつつ、障害や人と違う個性を社会が受け入れることが当たり前の世の中になれば、だれもが生きやすい世の中になるのになと考えさせられた話でした。是非、興味のある方は読んでください。

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星の王子さま

サン=テグジュペリ著

こちらも知らない人がいないくらいの有名な作品。読み進めていくうちに「あなたの本当に大切なものはなんですか?」と問いかけられる作品。

砂漠に不時着した飛空士が、宇宙のどこかの星からやってきた小さな王子さまと出会うところから物語が始まります。飛行機の修理をしながら、王子さまの星や様々な大人たちが住む星の話を聞き物語が進んでいきます。

個人的には王子さまが出会った星の住民たちがなにを象徴しているのか、、、またバラとの話がなんだか胸を締め付けられるような切なく淡くそしてどこか懐かしい想いがよぎり印象に残っています。

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銀河鉄道の夜

宮沢 賢治 著

航海に行って戻らぬ父と病気の母のために、苦しい家計を支えるために毎日活版所で活字を拾い働く主人公ジョバンニ。学校ではザネリたちにいじめられ(父親のことをラッコの上着を持って帰ってくるんじゃないかといじられる。ラッコの上着=密猟者の意味)憧れのカンパネルラとは仕事もあるので遊ぶこともできずにいた。

お祭りの夜、ジョバンニはお母さんに飲ませる牛乳が届いてなかったので貰いに行くが店の人に担当がいないのでと言われ、貰えずに帰ることとなる。(このへんの話、地味に嫌で子供の時なんでだよwってひとりでツッコんでました)

家に帰る途中でザネリに会って意地悪を言われ、さらにザネリの取り巻き集団にもからかわれる。ジョバンニは精神的に追い詰められ誰もいない暗い丘に行き寝転んで星を見上げた。その時、銀河ステーション、銀河ステーションという声を聞いた。気が付くとジョバンニは夜の鉄道の車室にいた。そして、目の前にはあこがれのカムパネルラが座っていたのだった。それから二人の旅路はいかに、、、。

当時宮沢賢治は妹の死に対する自責の念があり、死について考え向き合い、生きることと死について書いたものがこの作品と言われています。この作品と死の間際に書いていた作品(自分にあてたメモ) 雨ニモマケズを一緒に読むと賢治の人柄に触れられてより深く作品を味わえるかもしれません。

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今回は有名な本9選でした。また、興味がありましたら寄ってみてください。ではまたー^^